世界の景況感は急速に悪化する恐れ
株価の下落によって米国の景況感は悪化する。現時点で、強引なゼロコロナ政策などによって中国経済の減速は鮮明だ。米国経済が減速した場合に世界経済を下支えできる国は見当たらない。それに加えて、22年前のように株式から住宅(不動産)へとバブルの乗り継ぎを期待することが難しい。世界全体で株式をはじめ、商品、住宅などの不動産、国債や社債などの債券などアセットクラス全体で資産価格は高い。
リーマンショック後の低金利とコロナショック対応の金融緩和の強化によって、広範な資産価格が水膨れしている。FRBがインフレ退治に必死になって取り組む姿勢を強めるに伴い、資産価格の下落懸念は高まる。ECBなど主要先進国の中央銀行もインフレ退治のために利上げを急がなければならない。今後、世界的に株価が下落し、景況感が急速に悪化する展開が懸念される。