株式市場で大暴落が起きると、数週間~数カ月後に再び暴落する「二番底」が起きるといわれている。8月に最大4400円下落した日経平均株価は今後どうなるのか。複眼経済塾の瀧澤信さんは「日本企業の業績が回復すれば日経平均株価も回復する。今後有望な投資テーマについては買っていくべき」という――。
「史上最大の暴落」の後は「株は買い」
8月5日、日経平均株価は約4400円も下落しました。
この「史上最大の暴落」で含み損を抱えた投資家も多いと思います。相場の先行きを不安視する声も増えています。
ただ、この暴落によってむしろ株が上がりやすい状況が生まれた、とも考えられます。なぜなら、投機的なマネーがある程度退場したと考えられるからです。
日経平均は「投機マネー」で上昇していた
日経平均が投機マネーで押し上げられていたことは、『会社四季報』のデータにも表れています。
基本的に、日本企業の業績と株価は連動しますが、『会社四季報』の4号前(約1年前)くらいから、業績と株価の乖離が目立っていました。
さらに2号前(約半年前)からその乖離がより顕著になっていました。
円キャリートレードなどで投機マネーが市場に流入していた証拠だと言えるでしょう。
今回の暴落はサプライズ的な「日銀の利上げ」によって起きた可能性が高いです。
ただ、暴落によって投機マネーが退場していれば、現在の株式市場はより実態に沿った「まとも」な状態になったとも考えられます。
つまり、企業業績や将来性といった「ファンダメンタル」に沿った市場に戻ったということです。