やる気があふれている人と平均的な人の両方を採用する

それならば、入社試験の適性検査でやる気の項目が高い人を積極的に採用したらいいではないかと思いますが、難しいものでそれもそうでもない。センスとパッションの両方が高く、やる気があふれ出ているような人は、心の中のスピードが周りと合わずにすぐに会社を辞めてしまいます。私の経験でも残ったためしがありません。だからパッションが高い人から平均の人までバランスよく採用すると組織がまとまります。

それぐらいのやる気を持って仕事を続けていればセンスは時間と共にアップしますし、ある程度のやる気を持ったままセンスを上げることができれば、そういう人が経営者やプロデューサーになっていくのだと思います。

どんなプロジェクトでも身近で具体的な目標設定が必要

ブシロードでは、リーダーや部長クラスが現場の人間と話し合って、組織の合意の上で社員ひとりひとりの目標を決めていきます。その目標を達成したら、評価が高くなることもあります。上司と話し合って、合意しながら決めた目標を達成できたかどうかを判断します。

そういうことをあえてしないチームリーダーもいます。目標設定はみんながみんなやっているわけではなく、チームごとにあったりなかったりする。チームをマネジメントする人間がケースバイケースで判断しています。

私はどちらかというと、目標設定は現場でやるべきという考えです。目標は背伸びせずに確実に達成できるくらいに設定して、達成するたびに現場に報告し、その都度、グループ内で発表する。ただし、チームリーダーはそれが他のメンバーにとってプレッシャーにならないように注意することも重要です。

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目標は具体的な数字で示します。CDであれば、「目標:オリコンのデイリーチャート1位」といった具合です。もしかしたらウィークリーチャートでは1位は取れないかもしれません。なので、クリアできるかもしれないそこそこの目標を設定して、実際にクリアできたらみんなで喜びます。日々のちょっとしたいい数字、いい結果を共有するんです。いつも視聴者数が5000人いかないような生放送で視聴者数1万人達成! でもいいですし、売り上げが1000万円の予定だったのが1300万いきました! とか、身近で具体的な成果を喜び合うことが大事です。

現場レベルで小さな目標をクリアしていく楽しさを分かち合うことで、士気も上がりますし、お互い何をしてるのかが把握できるので、グループ内での相談や連携も取りやすくなります。