勝利という成功体験が不可欠

最後に、内発的動機付けをもたらすために不可欠な要素をもう一つお伝えしたい。それが成功体験である。

伸び伸び楽しもうというビッグボスの外発的動機付けはうかがえるが、それがエンハンシング効果によって内発的動機付けをもたらすためには、「勝つ」という成功体験が必要になる。

萎縮せずにプレーし、「勝つ」という成功体験を積み重ね、自信が持てるようになると、心から野球が楽しめるようになり、それが内発的動機付けをもたらす。ただ、負けが続くと選手は自信を失い、萎縮しかねない。まさにジレンマの状態だ。

ビッグボスの取り組みが、勝利という成功体験と歯車のようにかみ合い始めた時、チームに新たな組織風土が根付くだろう。そうなって初めて、ビッグボスのマネジメントスタイルは確立される。

その瞬間を見てみたいと思うのは、私だけではないだろう。

関連記事
新人のメンタル不調の元凶「何かあったらいつでも言ってね」という上司は管理職に向かない
「あの人には注意したほうがいい」部下をメンタル不調に追い込むヤバい上司がよく使う言葉3つ
新入社員がどんどん辞めていく会社の「残念な上司」たちに共通する"ある口癖"
「20歳すぎたらただの人」日本のスポーツ界と受験界がそんな"元神童"を量産してしまう深刻な理由
ダメな上司ほど最初に使ってしまう…「部下との1対1」で避けたほうがいい"ある言葉"