「人がどう歩み寄るか」がこの先の課題
今回、トヨタは先進安全技術にプロアクティブドライビングアシストという概念を持ち込んだ。センサーが認識した情報を人工知能を用いたニューラルネットワークによって解析を行い、危険に近づくであろうとシステムが判断した場合には、前もって緩やかなブレーキ/ステアリング制御で危険から遠ざかる。まさしく先回りする先進安全技術だ。
この先の課題は、進化した先進安全技術に対して人がどのように歩み寄り、共に安全な運転操作を継続するかだ。実際、今回の試乗でも、無意識のうちにB「先行車に対する減速支援」に頼ってしまうことがあった。減速支援は20km/hを下回るとブレーキ制御がなくなるため、必ずそこからはドライバーがブレーキペダルを踏むことが求められる。
人とクルマが協調して安全な運転を行う。これがトヨタが示し続ける安全思想だ。