流行ピークが過ぎた沖縄のデータ
国内で新型コロナウイルス(オミクロン株)が確認されてから既に2カ月経過します。どういう性質のものだったのか、記憶に新しい沖縄県内での感染状況を振り返ってみましょう。
2022年年始からの流行は、沖縄県にとって過去最大のものでした。沖縄県の発表資料によると、元日が52人だった感染確認が、15日には過去最多の1日1829人にまで急増しました。現在も1000人以上が陽性になっていますが、ピークは過ぎつつあります。
死亡者数はどうでしょうか。11月12日の発表以降は1月22日の発表(399例目)までゼロが続きました。1月24日時点の重症者数は5人、中等症は251人となっています(注5)。
全国集計を見ると、確認された陽性者数は1日5万人を超える日もありましたが、死亡者は1日10人前後で推移しています。どの都道府県も沖縄と同じ経過をたどるでしょう。1つの県で1人の死亡者がいるかいないかです。
オミクロン株の無症状者は90%以上にのぼります。もともとデルタ株でも、継続的に7~8割が無症状でした。陽性者数がどんなに増えても「無症状」ならカゼでもありません。
この陽性者数の増加と、重症化や死亡被害の乖離は「リンク切れ」、海外では「decoupling」(デカップリング、非連動)と呼ばれます。日本では最初から観察されていて、デルタ株の感染が広がった時にさらに明確になっていました。
こういったことは、みなさんご存じのとおりメディアは報じません。