弱毒なのは世界的に同様、日本は「さざ波以下」
この現象は、オミクロン株が最初に発見された南アフリカの流行でも同じです。南アフリカでは最大の陽性者数を記録しましたが、既にピークは過ぎています。ピークが鋭く立ち上がり、3~4週間ほどで落ち着きました(注6)。
死亡者数はこちら(図表3)です。デルタ株に比べてはるかに少ない被害であることがわかります。沖縄で観察されていることと同じです。
今度は世界と日本の被害の実態である100万人あたりの死亡者数を比較してみましょう。日本の場合は「コロナが流行しはじめた最初から」世界の流行に比べると「さざ波」です。
現在の流行は、世界比較ではグラフ上は山を形成できないほど少数でした(Our World in Data)。ワクチン4回目接種をおこなっているイスラエルでは陽性者数が激増を始めています。
専門家と地方自治体による無意味な防御策
歴代の新型コロナウイルスもオミクロン株も正体が不明な未知のウイルスではありません。日本で観察されてきた現象は以下です。
1.新型コロナウイルスの新規陽性者数や死亡者数は世界的にみて最初から「さざ波」だった。
2.新規陽性者数と死亡者数は、デルタ株から連動しないことが明確になり「リンク切れ」を起こしている。オミクロン株ではさらにそれが顕著になり、沖縄では死亡者はほぼゼロだった。その傾向は世界的なものである。
3.ワクチン接種を頻回におこなっても、陽性者数は増加する。
4.ウイルスの弱毒化によってワクチンの必要性が急速に失われている。不要なPCR追跡と濃厚接触者排除によって社会混乱が繰り返されてきた。全国民に検査とワクチン接種を指示した専門家が対策の放棄を始めた。
5.不用意な社会自粛が続けられ日本経済は自滅している。世界に比べて復興が遅れひどい状況がつづけられている。
2.新規陽性者数と死亡者数は、デルタ株から連動しないことが明確になり「リンク切れ」を起こしている。オミクロン株ではさらにそれが顕著になり、沖縄では死亡者はほぼゼロだった。その傾向は世界的なものである。
3.ワクチン接種を頻回におこなっても、陽性者数は増加する。
4.ウイルスの弱毒化によってワクチンの必要性が急速に失われている。不要なPCR追跡と濃厚接触者排除によって社会混乱が繰り返されてきた。全国民に検査とワクチン接種を指示した専門家が対策の放棄を始めた。
5.不用意な社会自粛が続けられ日本経済は自滅している。世界に比べて復興が遅れひどい状況がつづけられている。
ここで強調しておきたいことがあります。それは、私たちが恐れるべきは新型コロナよりも、経済の低迷による暮らしが脅かされるという現実です。
唐鎌大輔氏(みずほ銀行 チーフマーケット・エコノミスト)はコロナ対策としての規制強化がどれだけ企業や家計に影響を及ぼすか、プレジデントオンラインの記事「『目先の世論には逆らえない』岸田政権がコロナ規制に突っ走る“悲劇的な結末”」で明確に指摘しました(注7)。
新型コロナを抑え込むために連発される自粛や規制によって、経済は悪化するばかりです。日本の場合はコロナ以前から長期的に低迷していましたから、世界に比べてより深刻です。それが私たちの雇用や給料、日々の暮らしに反映されています。