「ほんの5分で戻ってきますから」は当てにならない

これまでの経験でいうと、駐車スペースに停め、「ほんの5分ほどで戻ってきますから」というのは当てにならない。たいてい、その倍から3倍はかかるのである。

写真=iStock.com/Oleksandr Filon
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一度など、その言葉を信じてエライ目に遭ったことがある。「ゴミ倉庫の前にクルマを停めていますが、ほんの数分で帰ってきます」というので、「それくらいだったらいいですよ」と許したのがいけなかった。

その日は、生ゴミの収集日に当たっていて、こういうときに限っていつもより多少早めにゴミ収集車がやってきた。収集車はゴミ倉庫前に停められず、プープーとクラクションを鳴らす。こっちは大慌てで、さきほどの人を探すが、見当たるはずもない。

その音に、なにごとがあったのかとあちこちの階から住民さんが顔を出す……。結局、10分ほど待ってもらったけれど、戻ってきそうもない。しばらく別の地域をまわってからもう一度来てもらうことになったが、行き先を聞かずにOKを出した私もいけなかった。

その後、予定の4倍、20分経って戻ってきたクルマの持ち主にひと言注意すると、「それならそうと最初に言ってくれるべきだ」と逆ギレされてしまった。

駐車禁止区域に堂々と駐車する逆ギレモンスター

分譲マンションに逆ギレモンスターのタネは尽きない。

どこのマンションにも「消防活動用空地」というスペースがある。火事があったとき、消防車等が乗り入れ、消火活動を行なうための空所区域だ。

当マンションの場合は、当然ながら、そこを駐車禁止区域としており、バリカーで遮断し、勝手に駐車や通行ができないようにしている。ある夜、車のクラクションが何度も鳴り響いた。音は消防活動用空地のある方向からしている。

立駐機の前に別のクルマがあったりして契約者が怒ってクラクションを鳴らしているのだと思った私はパジャマ姿のまま懐中電灯を持って現場に向かった。勝手にバリカーが下げられ、本来入れないはずの消防活動用空地に堂々と駐車しているクルマがいる。近づいていくと、中から若いお兄さんが出てきた。

「すみません。ここの住民の方ですか」

どこの人物かわからないときには、私はいつもこういう問いかけをすることにしている。

「ああ、そや」

「何階の方ですか」

「なにぃ。ここの住民やいうとるやろが。なんで、お前に教えんなんね」

酒が入っているらしく、ロレツが少しおかしい。