人間は本来、サボりたがりな生き物

「ちょっとおなかに肉がついてきたから、そろそろジムに行って痩せなきゃヤバい!」

そう思っていても、休日になってもジムに行かず、ついスマホを見ながらゴロゴロしてしまうもの。

そんな自分に「ダメだって思ってても変われないんだよなぁ……」と自己嫌悪になっていませんか?

自分を責めるのはつらいですが、人間は本来サボりたがりな生き物なので、頑張れない時があっても仕方ないことなんです。

「現状維持バイアス」といって、人は本来変化が嫌いなのでつい新しいことをやるよりも今のままがいいと考えてしまうものなんです。

ダイエットしようと思っても「今年の夏は海に行って水着を着る予定もないしな……」とか「仕事で毎日疲れてるし、のんびり過ごしていたほうが明日からの仕事に集中できるよね」など、やらない理由を考えてしまう癖があるものなんです。

もちろん個人差はありますが、周りから「あの人はストイックだよね」と言われるようなすごい人だって、常にサボろうとする自分と闘っているものですし、他人には見せていないだけでつい怠けてしまうことだってあります。

だからあなただけがサボり癖のあるダメな人だと自己嫌悪に陥る必要はないんです。

写真=iStock.com/Nicola Katie
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サボる自分を変えられる「5秒ルール」

ですが、「このままでは何もできないダメ人間のままだ……」と焦っている人もいるでしょう。そんな人のために、行動をとるためのちょっとしたコツを解説しておきます。

5秒ルール

これは何かを始めようとする時に「5・4・3・2・1・GO!」と数えてから始めるというテクニックです。人は何か始めようと思っても5秒たつと脳がやらない理由を考えてしまう傾向があります。

なので、脳に言い訳を考える時間を与えないように、5秒以内に行動に着手すればいいというわけです。

たとえば、冬の寒い日に早起きしなきゃいけないのにいつまでもベッドから出られなかったりしますよね。それなら、ベッドの中で「5・4・3・2・1・GO!」と数えてからガバッと起き上がってみると、スムーズにベッドから出やすくなります。

残念ながら、やる気は自然には湧きづらいものです。一方で、動機づけの研究では行動をすることによってやる気が出てきやすくなるということも分かっています。

痩せたいと思ってランニングをやろうとしても、1時間走ろうとしたらやる気が出にくいものです。ですが「5分だけでいいから走ってみよう」と思ってやってみると、「せっかくだからあと5分、10分」と続けられたりします。