わが子が栄養不足にならないために
その2 お弁当「弁当箱のサイズをチェック」
細川さんに寄せられる質問のひとつに塾や習い事に持っていくお弁当がある。
「帰宅後に家で食事をする場合は別ですが、塾弁を1食としているなら、第一に気をつけてほしいのはカロリー。必要なカロリーをとれる量かどうかを、まずチェックしてください」
目安となるのは、弁当箱のサイズ。子供の成長に合わせ、サイズアップしていくことが大切だという。
「容量とカロリーはほぼ同じ。つまり500mLの弁当箱なら、およそ500㎉分が入るということです。年齢が上がるにつれ、必要な摂取エネルギー量の目安も増えていきます。1食に必要なカロリーは1日の必要エネルギーの3分の1です。12歳男子なら800~1000㎉、12歳女子なら700~900㎉。子供の成長や活動量、生活スタイルに合わせて、弁当箱の容量を大きくする、果物を入れる容器を別に用意するなど全体の容量を増やしましょう」
また体を作る大事な材料となるタンパク質もしっかりチャージしたい。
「卵焼きやサケなどの人気のおかずもおすすめです。おにぎりなら、昆布や梅よりもツナ、タラコなどを選びましょう。肉や魚、大豆などのタンパク質食材には、鉄や亜鉛などのミネラル分も豊富だからです」
子供にも伝えて、コンビニや総菜店のお弁当を買うときにも、自分で選べるようにするといい。
12歳男子の場合 約2900㎉
12歳女子の場合 約2700㎉
厚生労働省、活動量が多い場合
わが子が栄養不足にならないために
その3 おやつ「スナックではなく“第4の食事”と考えよう」
成長期の子のおやつは、「三食でとりきれない栄養を補うためのもの」と細川さんは言う。200㎉を目安に栄養価の高いものを食べさせよう。
「スナック菓子やアイスなどは、カロリーは高いものの栄養が少ない“エンプティカロリー食品”と言われます。ときどき気分転換に食べるならいいですが、毎日の習慣にするのはよくありません。おやつは、食事で不足しがちな鉄や亜鉛、食物繊維を補う絶好の機会。総合栄養シリアル、豆乳と果物のスムージー、鉄やカルシウムが添加されたビスケットやヨーグルトなど、手軽に食べられて栄養価が高いものを活用しましょう。ポテトチップスを食べるなら、飲み物はココアや豆乳、甘酒など栄養価が高いものにするなど、栄養をプラスできる組み合わせを意識するといいですよ」
成長期であり、栄養をおやつで補う必要があることを子供に話そう。
「特に給食のない日は、カルシウムや鉄分が必要量に満たない子が4~7割にも達します。ただ、頭ごなしに『スナック菓子はダメ』と言っても、子供は反発するかもしれません。『今、何を食べるべきか』の話をして、子供に納得してもらうことも大事です」