初めてOMOブランドのホテルに泊まった時、マイナスの衝撃を受けた

ホテルの運営会社が成長のためにサブブランドを作ることは世界的な潮流です。「星のや」「界」といった2人で1泊1室6万円以上のリゾートホテル・旅館だけに特化していたら日本の観光マーケットのごく一部しか手に入らないのはわかります。

だからもっと手軽なブランドがあったほうがいい。ヒルトンだってニューヨークでヒルトンブランドのホテルには泊まれない人のために、ハンプトンインやダブルツリーホテルといったサブブランドを持っています。

星野リゾートが運営するOMO7旭川やBEB5軽井沢などのサブブランドのホテルは、客室あたり単価がANAクラウンプラザ金沢やハイアット大阪が狙うのと同じ1万5000円レベルにターゲットを絞ったカジュアルなホテルです。

星野リゾートOMO」HPより

そしてサブブランドホテルでも現場は頑張っています。確かに宿泊のコト体験はけっこう気持ちがいい。しかし、私は初めてOMOブランドのホテルに泊まったとき、そこそこマイナスの衝撃を受けました。

先に私が宿泊したOMO7旭川のいいところを挙げます。まず、朝食のビュッフェはすばらしい。ちょっとわくわくする内装にリフォームされたレストランで、北海道を彷彿させる牛乳やバター、ソーセージやハム、そしてはちみつなど地産地消型のおいしい食材を十分に堪能できました。また滞在中はOMOレンジャーを名乗るスタッフたちが知り尽くした近所の観光案内ガイドを買ってでてくれます。

「星野リゾートに泊まる」つもりで行くと…

ただ予約をしたときのホテルのブランド名はあくまで「星野リゾートOMO7旭川」でした。あたりまえのことですが、顧客はOMOが何かを調べずに「旭川旅行に行くときに星野リゾートに泊まる」つもりで予約するものです。

それで少しわくわくしながら空港を降りて旭川市内に到着しホテルの外観を目にした段階でちょっと「あれ?」と思ってしまうのです。

星野リゾートは運営特化企業なので、当然そういうこともあるのだとは思いますが、産業再生の一環で旭川グランドホテルをリブランドしたのが星野リゾートOMO7旭川で、客室に案内されると部屋の内装はざっくりいえば旭川グランドホテル水準でした。

まあ「サブブランドだったら最初からサブブランドを名乗ってくれよ」というのが消費者の本音で、たぶん星野リゾートでもいずれそれらのサブブランドから「星野リゾート」の看板を下ろして「OMO」とか「BEB」を名乗るようにはなるのでしょう。