頑なな人を説得するためのポイント

頑なな人を説得するのは、一筋縄ではいきません。どう攻略するか考えるだけではダメで、前提として信頼関係が必要になります。信頼関係がないと、そもそも話も聞いてもらえませんから。

信頼関係をつくるには、まずうそをつかない、傷つけないなど、人として当たり前の行動をとること。こういう頑ななタイプの人は、組織でも孤立しやすいので、ふだんから挨拶をしたり、手伝いを申し出たり、こちらから積極的に声をかけて歩み寄ることは、信頼関係をつくるのに役立ちます。

次に仕事できちんと実績を上げることです。実績がないと「仕事もできていないのに提案ばかりされても」となります。また実績を上げていれば、周りに賛同してくれる人も増えるので、共同の提案という形で、より提案しやすくなります。一対一ではなく、一対大勢のかたちにもっていけるのは、仕事で結果を出している人の強みです。

「イエスバット法」は使わない

ただし頑なな人に説得するときに、注意することが2つあります。ひとつは「イエスバット」法ではなく、「イエスアンド」法を使って話すこと。

多くのビジネス書では、自分の意見を言うときに「イエスバット法」が推奨されています。相手の意見を一度「はい」と受け入れて、「しかし」と自分の主張をする方法です。ところが、この言い方だと頑なな人は「しかし」をこちらが感じる以上に拒否されたととらえるため、「お前、何様だ」と余計に頑なになってしまいます。

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一方で「イエスアンド法」なら、相手を受け入れたあとに「それに加えて」「実は」とつないでいくので、相手は拒否されたように感じません。「実はこんな方法もありますが、どうですか」といった言い方になります。