自分の子育てが間違っていなかったと確信した瞬間

娘はのびやかに育ち、日曜日に二人で近所を歩いているとあちこちで声をかけられる。中学生になると家にはいつも友だちが集まり、娘は相談相手になっていた。時おり小林も早く帰宅すると、子どもたちの会話に加わった。

「すると『ひろみちゃんのママはいいな、話がわかる』と思われて、今度は私に相談するようになります。いろいろ話題が豊富で人脈も持っている大人という存在ですね。娘も小さい頃は家にいるお母さんが羨ましかったようだけど、母親に求めるものも変わってきたのでしょう。中学のときに初めて言ってくれました。『うちの子で良かった』って」

自分の子育ては間違っていなかった、そう思えた瞬間だった。

娘の成長を見守りながら、小林の胸にも次なる夢がふくらんでいく。自分の美容法をもっと世の中に広めたい。そのためには自分の考え方に共感し、それを伝えてくれる人材を育てなければならない――。いずれ独立して、小さな寺子屋のような学校を創りたいと胸に秘めていた。

(後編へ続く)

関連記事
ブッダの言葉に学ぶ「横柄でえらそうな人」を一瞬で黙らせる"ある質問"
「会社の机で死にたい」90歳最高齢の総務部員が、毎日最後に退社する理由
「ずっと働き続ける人生は苦しいのか」79歳のパート女性が出した答え
「部下に仕事を振るだけ」9割の"いらない管理職"は、何のために会社に来るのか
「両親の介護丸投げで遺産だけもらおうなんて」家族会議でハゲタカ義姉を完全撃退した嫁の痛快な啖呵