強くシンプルな言葉で背中を押してほしい

ドラゴン桜』の読者から、「学生時代に、桜木みたいにズバズバ言ってくれる先生に出会えたらよかったのに」という声が届くことは多い。

悩みや不安を抱えている人ほど、強くシンプルな言葉をかけてほしいと思っているものだ。10代、とくに受験生ともなれば、日々悩みや不安にさいなまれるばかり。

そんなとき『ドラゴン桜』を読んで、すこしでもメンタルを持ち直してくれるのなら、こちらとしても漫画作品をつくり届けている社会的意義が見出せてうれしい。

さらに言えば、弱っているのは受験生だけじゃない。例えば世の新入社員のほとんども、ストレスを抱えて揺れ動いているだろう。そういう人には、シンプルで強い言葉を手加減せず、ビシッとかけてやったほうが救いになったりする。

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若者は大人が思うほどヤワじゃない

昨今はあまり強いことを言うと「パワハラ」とされたり、相手が身体を壊してしまってはいけないと心配になるだろうが、大人が思うほど若者はヤワじゃない

スジを通しさえすれば、シンプルでわかりやすい方針や目標を、ガツンと強くぶつけていい。そのほうが、迷える若者を具体的に救ってやることになるのだから。

言葉で人を導く力を持っている、それが桜木建二というキャラクターの特性だ。桜木のように力のある言葉を発する能力は、何らかのプロジェクトを動かすリーダーには必須のものでもある。

社会人の読者は桜木の姿から、人や仕事を動かすすべも読み取ってもらえたら幸いだ。

(構成=山内宏泰)
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