ここ10年、一緒に飲んだ人の9割は若者だった
いやはや、本当にギョーテンの話なのだが、私の場合、この10年ほど一緒に飲んだ相手の90%は年下だった。
ネットの仕事をしているからこそ、ともいえるが、10年前の37歳の段階で22歳~31歳くらいの若者と数多く接していた。それから10年が経過しても、ここのところで会った方々は25~37歳くらいの若者だらけだ。40代となるとガーンと減ってしまう。雑誌の編集者と会うときは40代が多いのだが、ネット関連だと責任者以外は20~30代が圧倒的に多い。50代以降と会うのは、会社員時代の先輩が「久々にどうだ」と誘ってくださる席くらいになってしまった。
ウザいオッサンの言動を反面教師に
そんな状況がずっと続いてきたので、仕事をスムーズに進めるには若者から煙たがられないことが極めて重要だと、自然に意識するようになった。そして行き着いたのが、過去に自分が遭遇した「ウザいオッサン」の所業の逆をやればいい、ということだった。自分が若者だったときに受けたイヤ~な扱いを反面教師にするよう心がけたわけだ。具体例を挙げてみよう。
・上司が私と先輩に「メシ食いに行くぞ」と同時に声をかけたとき、先輩は「なんで中川なんかと一緒に行かなくちゃいけないんですか」と上司に返していた。
・相手が年下だとわかると、途端に「さん」付けから呼び捨てないしは「君」付けになる。
・飲み会や会議に、年上は遅刻をしてもいいと思っている。
・メールの書き方が年下に対してぞんざい過ぎる。
・自分が仲良くしてもらっている先輩について「あいつは信用ならないぞ」などと頼んでもいないのに助言してくる。こちらはその先輩のことが好きで付き合っているのに……。
・相対する若者はそれほど興味を持っていないにもかかわらず、飲みの席で自分がいまハマっているもの(たとえばゴルフ)がいかに素晴らしいか力説し続け、「お前らも大人のたしなみとしてやったほうがいいぞ」と押し付けようとする。
・プロジェクトメンバー全員の頑張りで達成したことであっても、自身のリーダーシップが最大の要因だったと自画自賛し、それを上に報告する。
・発注相手に対して「仕事を出してやっている」という態度でエラソーにし、ときに接待を要求する。
とまぁ、こんな調子でいくつも出てくるのだが、「若者に好かれる」には、「自分が若者のときにイヤだった年上の行動」をしなければいい、ということに気付いたのだ。