「会社に依存せず、自立して生きていける力を備えた人になる」

経理や財務は管理面が中心で、正確性や安定性が要求されましたが、自動化とシステム化によって要求される内容は変質します。企業の財務部門は、予算の最適な配分や投資を考えて遂行する能力が要求されてきます。AIによる戦略的な資金管理ツールを使いこなす知識も必要になるでしょう。

経理・財務の存在価値と役割が高度化すれば、専門職化することは確実です。経営戦略や投資戦略に加え、AIを駆使するスキルを習得し、市場価値を高める取り組みを行ってください。

(6)総務・人事部門では、「オフィススペースの縮小対応とWEB面接運用の高度化」

総務部門はテレワークの増大によって、まずオフィススペースの縮小やサテライトオフィスなど施設面の対応を行うことになります。オフィススペースを縮小する取組みは、家賃や社員の交通費の削減など短期的なメリットの把握はもとより、テレワークによる社員のパフォーマンス状況の把握など、中期的に見て今後の取り組み方を視野に入れることが欠かせません。代表電話や代表住所になっている企業の場合は、テレワークにふさわしい連絡先を設けて稼働させることも総務の仕事になります。

人事部門は、人材採用時にWEB面接を取り入れて、対面せずに候補者の適正を判断するケースが出てきます。リアルのオフィスワークからテレワークに代わると、社員の評価基準を変更するケースも生じます。従来の対面面接とWEB面接で、判断基準が異なる事例が生じた際にはその具体例を記録し、今後の人材採用に活用できるようにします。

ここまでコロナ禍による業績不振でも、会社が絶対手放さない人材について解説してきました。これからビジネスパーソンが心掛けて目指す姿とは、「会社に依存せず、自立して生きていける力を備えた人になる」ことです。そういう人なら、絶対に企業はその人を手放すことはありません。さらに他企業からも引く手あまたの存在になるともいえるでしょう。

※筆者註:参考資料 JTB Benefit「【あなたの仕事はどう変わる?】アフターコロナのニューノーマル時代!職種のあり方が変わる!」(https://jtb-hrsolution.jp/hrsupplement/evp/64)

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