仕事量はほかの人と変わらないのに、いつも忙しそうにしている人がいる。マーケティングコンサルタントの酒井光雄さんは「仕事に追われている人ほど仕事の段取りが悪い。限られた時間で要領よく働くは4つのポイントがある」という――。
暗いオフィスでデスクに座り目を押さえる男性
写真=iStock.com/gorodenkoff
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いくら働いても仕事が終わらない根本原因

あなたの職場で、こんな具合に仕事をしている人はいませんか。

・パソコンの前でフリーズしたまま、前に進まない
・期限までに仕事が終わらない
・提出するとやり直しになることが度々起きる
・喫煙所に行って、考え事ばかりしている
・会議の直前にならないと資料が提出できない
・上司が望んでいる肝心な要点や結論が書類に提示されていない

頭が悪いわけではなく、またやる気はあるのに仕事がスムーズに進まず、いつも忙しそう。そのうえ、なかなか結果が出せない人がいます。こういう人はどの職場にも必ずと言っていいほど存在しています。

仕事の量は他の人と同じなのに、いつも残業している人は決まって同じ人だったりします。なぜ仕事が遅くなる人が生まれるのでしょうか。本稿では仕事が遅い、要領の悪い人に共通する「残念な習慣」を踏まえ、スマートな働き方を考えてみます。

要領が悪い人、仕事が遅い人に共通する“残念な習慣”4パターン

仕事が遅くなる人たちを観察していると、仕事が速く進む人にはない「残念な思い込み」やその人独自の「いただけない習慣」があることに気づきます。

パターン①:目の前の仕事にすぐに取り掛かる

今すぐにすること・今日中にすること・今週中にすること・来月までにすること、といった具合に仕事を分類し、優先順位をつけて仕事をすることが苦手な人がいます。

例えば、

・休み明けに溜まったメールやチャットの返信をしていたら、午前中がつぶれてしまった
・1カ月前に依頼されていたのに着手できずにいた仕事があったが、別の仕事の締め切りと重なり、本人はパニックになっている
・1週間前から転勤する上司の送別会があることは分かっていたのに、仕事が遅れていたため直前になって参加できなくなった
・連休の前日、夕方になってから仕事を手伝ってほしいと頼んだが、同僚から断られた
といった具合です。

本人に悪気はないのですが、周囲の人たちから見ると要領の悪さが際立って見えます。