裏ワザ8 面談者への個人対応をする
面談者にとって避けたいのは、前述した「記録をとられること」「対象者の無言」と、もう一つあるのが「自分への個人対応」だ。
面談前に面談者の個人情報を集めるようにする。フェイスブックで検索したりして、社内人脈・住所・家族構成・学歴・趣味など幅広く知りたい。これが武器になるのだ。そのうえで機を見て「会社じゃあ、時間もないし、立場上言えないこともあるでしょう。部長の自宅の最寄り駅は、確かJRの○○でしたよね。一度夜にでもお邪魔しますよ」と、これでいい。
リストラマニュアルによると、「会社は……と考えている」「会社は……を決して許しません」などの言い方を面談者に推奨する。要は、「こんなことをしたりやったりするのはすべて会社で私個人ではない。私はこういう立場にあるから仕方なくやっているのだ」と心のやましさを覆い隠すと同時に個人攻撃に待ったをかけている。面談者個人に矛先が向けられることは会社として困る、やめてほしいということだ。これが狙い目になる。
この個人対応に耐えられる人はほとんどいないだろう。しかしこれは乱用してはならない。必ず「素振り」だけにしておくことだ。要は、「私に退職を強く求めるとあなた自身も返り血を浴びますよ」という印象を与えておくことが必要なのだ。一番やられたくないことなので、扱いがガラッと変わる可能性がある。