ごはん(白米)を半分にしてもやせない理由

ときおり、こんな患者さんがいらっしゃいます。

「ごはんは半分にして、食事は糖質を少なめにしています!」

自信たっぷりにおっしゃるのに、血糖値は高いままなので、よくよく話を聞いてみると、おやつ代わりに黒糖をポリポリと食べている、など。

「黒糖はミネラルが豊富だから体にいいんですよね?」なんておっしゃるのですが、黒糖に含まれているミネラルは「砂糖のなかでは豊富」というだけです。このことはハチミツにもいえます。

ミネラルを摂ろうと思ったら、青汁や野菜ジュースを1本飲んだほうがよっぽどいいですよね。ただし、砂糖や果糖、ブドウ糖といった糖類が含まれていないものですが。

結局は「摂りすぎ」がいちばんの理由

ちなみに塩選びも同じで、「ミネラルが入っているから天然の塩のほうがいい」とよく言われますよね。医師や栄養士のなかにも「ナトリウムを排出するカリウムが含まれているから、天然塩のほうが血圧を上げにくい」なんて、したり顔で言う人もいます。

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たしかに天然塩と精製塩で比べると、精製塩は純度が高くて塩化ナトリウム以外の栄養素はほとんど含まれていません。でも、塩をそのまま舐めるわけではありませんよね。

料理に使うわけで、野菜や肉・魚など、ほとんどの食品にはカリウムが入っています。わざわざ塩で摂る必要はないのです。そもそも天然塩にしても、その中に含まれるカリウムが塩分をすべて排出してくれるわけではないので、結局のところ血圧は上がります。

糖質に話を戻すと、ミネラルが含まれている黒糖やハチミツにしても糖質を摂っていることには変わりありませんから、摂り過ぎたら太ります。ましてや、どちらも脂肪になりやすい果糖が含まれているのです。

また、血糖値の上昇作用が弱いといわれる希少糖だって、血糖値をまったく上げないわけではありません。砂糖に比べると穏やかに上げるというだけ。ですから、それぞれの特徴を知って選ぶことも大事ですが、それ以上に、結局は摂り過ぎないことが肝心です。

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