心身に影響が現れたら、どうすればいいか

性被害にあうことは、とてもつらいことです。その影響は、心身にさまざまな症状となって現れます。うつ病やPTSD(心的外傷後ストレス障害)を発症したり、アルコール依存症になったり、薬物乱用に走る人もいます。

なかなか被害前の生活に戻れなかったり、前向きな気持ちになれなかったり、学校や会社に行けなかったり……しかしそれは被害者の精神力が弱いせいではありません。

上谷さくら、岸本学『おとめ六法』(KADOKAWA)

専門家による治療を受けることは、被害前のその人自身に近づくうえではとても重要です。

全国の都道府県に、被害者支援センターがあります。センターの臨床心理士が、無料でカウンセリングや専門的治療を行っています。まずは連絡を取ってみましょう。

また各都道府県に、性犯罪・性暴力被害者のためのワンストップ支援センターもあります。ここは性犯罪・性暴力に関する相談窓口で、産婦人科医療やカウンセリング、法律相談などの専門機関と連携しています。

問題が起きるのはいつも突然です。しかし法的手段にはメリット・デメリット両面あります。法律や手続きを知り、「こういう方法がある」と知っていれば、考えを整理できるだけでなく、その後どのように対処していくか、自身で選ぶことができます。

その過程の有無は、被害からの回復に大きく影響します。法律は、知っている人の味方になるのです。

関連記事
「子供が3歳まで母親は家にいたほうがいい」は大間違いだった
ファーストクラスの女性は何が一番違うか
「努力は裏切らない」と信じる人の子育てほど失敗する理由
なぜ女子は「人前で叱る」と根に持つのか