子供に「家事」のスキルを伝授してエネルギー発散させよう
高山教授は、子供は大人がやる家事にも興味津々なので、お手伝いをさせることも子供の「エネルギー消費」には有効だという。
「この機会に掃除・洗濯・皿洗い・料理などできる範囲で教えてみてはいかがでしょう。最初は手間に感じても、一つひとつ丁寧に説明しながらお手本を見せてあげると、子供は一生懸命に観察して自分でもやろうとします。自分でやり出したら、大人は必要以上に手を出さずに子供に任せましょう。あっと言う間に習熟して、家事の貴重な戦力になってくれるはずです」
ちなみに、前出モンテッソーリでは、子供が扱いやすいサイズのホウキやお盆、包丁などを日常生活の教具として与えている。使い方のお手本を見せて、子供がやり出したら、大人は下がってそっと見守ることがポイントだ。
作戦その2 意識的に「運動する時間」をつくってエネルギーを発散
犬は毎日のお散歩が不可欠だ。これと同じことが、人間の子供にも言える。
「人間の子供は、犬よりもずっと多様な運動を欲していて、運動が不足するとグズったり、キーキー叫んだり、聞き分けのない子供になってしまうことがあります。そうなると親御さんも制御ができなくなってしまう危険性が高まるので、毎日、意識して運動する時間をつくりましょう」
冒頭で触れたように、リビングのソファ周りに振動吸収マットを敷いたキッズスペースをつくったら、ソファの上でダンスしたり、ジャンプしたり、思いっきり体を動かせるようにしてあげよう。布団の下に敷くマットがある家庭は、それを敷きっぱなしにして、そこで運動させると全身運動ができる。筆者宅も、この外出自粛の期間限定で布団を敷きっぱなしにしたところ、子供たちはこれ幸いとレスリングや相撲、ドッジボールをしている。いささか騒々しいが、目をつぶっている。
家で行う運動は、ユーチューブを頼ろう。
「テレビの子供向け番組の体操では、運動量が少なめです。オススメはケロポンズの『エビカニクス』やDA PUMPの『U.S.A.』といった運動量の大きいダンスをまねして踊ってみること。どちらもユーチューブを検索すればすぐに出てきます。親子で一緒に体幹トレーニングしたりするのもいい。楽しめる運動をいろいろ探してみてください」
また、外出自粛要請中の今も「3密」にならなければ、外でジョギングしたり、散歩したりすることは推奨されている。
「子供の場合は、遊具を触って感染する危険性があるので、そこは親が注意します。遊具を触ったあとは、すぐに手を洗いましょう。ベストなのは遊具のない広場を選ぶことです。また、ストライダー(ペダルなし自転車)に乗せてお出かけすると、両手はずっとハンドルを握っているので、いろんな物を触ることを防げます。家にずっとこもっているとストレスがたまってしまうので、注意しながら外遊びをさせてあげましょう」