テレビ視聴、スマホ、タブレットの使用は控えめに

「運動メニュー」を探すのにユーチューブ動画は便利だが、「テレビやユーチューブ動画の長時間の視聴は避けてほしい」と高山さんは言う。

「3歳未満の子供の長時間の映像視聴は、脳自体を変えてしまう可能性があるので、専門家としては絶対に勧めることができません。とくに子供は、テレビを眺めて受動的に過ごす時間が長くなると、自分で主体的に遊べない子供になってしまいます。テレビを切った途端に親へ『遊んで遊んで』とまとわりつく子供になるので、あとが大変です。なるべくテレビやスマホに頼らない子育てを心がけましょう」

見せるなら、なるべく短時間にすること。見た後には、体を動かして、脳と目を回復させることが必要だとアドバイスする。

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「もし視聴させる場合も、子供向けの料理番組や工作番組、体操番組など、見た後に実践したくなるようなものを選びましょう。また、主人公の話す言葉のバリエーションが豊かなアニメや、言葉がわからないため推測が必要な英語のアニメなどもおすすめです」

作戦その3 親自身が気の持ち方を変える

親自身が考え方を変えることで、子供のケアがラクになることもある。

「今は非常事態なので、部屋をキレイに片付けないといけないと考えなくてもいい。いつも通りにできなくてもいい、と自分を許してあげましょう」

部屋を散らかされたら、「子供は手をしっかり使った」「脳が育った」と考える。兄弟ゲンカしている時も、「人間関係について学んでいる」と考えよう、と高山教授は提案する。

「子供がおとなしく静かにニコニコしていてほしいというのは、大人の欲求ですが、それでは子供は育ちません。心と体を目いっぱい使っている時、家の中は嵐のようになるかもしれませんが、子供は確かに成長しています。お父さん、お母さんは、そんな好奇心旺盛なお子さんを育てたことに誇りを持ってください」