依存性があるというリスクを十分に考慮すべき

中山秀紀『スマホ依存から脳を守る』(朝日新書)

「プロゲーマー」や「ユーチューバー」といった職業を否定するつもりはありません。新規のものを取り入れることは、賞賛・批判の両面から注目を浴びますが、決して悪いことだとも思いませんし、むしろ良いことも多いでしょう。

しかしゲームを依存物という視点で捉えると、ほとんど新規性はなく、同じことの繰り返しでしかありません。本書で述べているように、現在の依存症者の「蔓延」の時代の一事象でしかないとも評価できます。

依存物の扱いは古今東西、非常に難しいものです。一般のスポーツと同様に扱う前に、ゲームには依存性があるというリスクを十分に考慮しなくてはなりません。もしも学校など公共性のある部署や機関でゲームを取り入れるのであれば、一般のスポーツ以上に徹底した指導・管理が必要なのではないでしょうか。

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