わが子の中学入学に合わせて名字を変える
母子の努力のかいがあり、晴れて一流校に合格したその日の晩、H美さんは夫に離婚を切り出したのだ。「あなたがこの4年間、ずっと浮気をしていたことは知っていました。裁判で勝てる証拠もあります。だから、この書類一式にハンコを押して、今月中にこの家から出ていってください」。
4年前、夫に心底愛想を尽かしたH美さんは、夫の稼ぎがあるうちに子どもに高額の教育費を支払わせ、子どもと二人で住むための家も確保することを計画していたのだ。離婚後も経済的に困らないよう、弁護士に依頼して綿密な契約書も作成していた。「地元の知り合いがいない私立中学に通えば、離婚して名字が変わったことに気づく子は誰もいませんから」と話すH美さん。あとは夫に引っ越してもらうだけだという。
「妻の親友とも浮気」あきれたエピソードだらけの夫
【Case2】最後まで身勝手な夫が企てた「3月離婚」
N子さん(32歳)が夫から「好きな人ができた。お前とは別れるから」と一方的に離婚を言い渡されたのは、昨年のGWごろ。「幼稚園に通う子どもからGWの旅行をせがまれ、夫に相談したところ『今年は行けそうにない』と。理由を聞いたら、浮気相手の女性とハワイに行く約束をしたので、私たち家族のために使う有休とお金はない、という身勝手な話でした」。
それまでもN子さんの夫は、決してお世辞にも「いい夫」とは言えない言動を繰り返していた。「N子さんの学生時代の親友と浮気をした」「N子さんの実家を訪れ、義父に小遣いを無心していた」「N子さんに黙って転職していた」「N子さんの許可なく、飲食店を経営している自分の弟の保証人になっていた」など、聞いてあきれるエピソードには事欠かない。「お金に対してセコいところが一番イヤでした」とN子さんは話す。