厚生労働省によれば一年間で最も離婚件数が多いのは3月だ。夫婦問題研究家の岡野あつこ氏は「私の感触では、『子どもの名字を変えるベストなタイミング』と『新年度に向けて人生をリセットしたい』という人が多い。年度末ということが離婚を後押しするようだ」という——。
木槌の上に置かれた結婚指輪
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1年で最も離婚件数が多い

春は別れの季節。そして、夫婦問題に区切りをつける人が一年でもっとも多い季節でもある。厚生労働省の「離婚に関する統計」(最新は平成21年度)によると、月別での離婚件数が最も多いのは3月だ。年平均は毎月2万928件だが、3月は2万5888件となっている。

届け出月別に見た離婚件数

なぜ、「3月離婚」を選ぶ夫婦が多いのだろうか。実は、離婚する夫婦には、それぞれ配偶者が知らない思惑があることも少なくない。そこで、実際にあった「3月離婚」のケースから、3組の夫婦のエピソードを紹介する。