投資信託には、運用のプロが銘柄選択することでより高いリターンを目指す「アクティブファンド」というタイプもありますが、昨今では多くのアクティブファンドはインデックス投資に勝つのは難しいということが広く知られています。株式投資というのはそういう難易度をはらんだ活動なのですね。インデックス投資ならば、簡単に買えて、銘柄分散の効果を得ながらリターンを享受できる、というわけです。

「老後2000万円問題」の打開策は米国株への積立投資

では、投資信託やETFではどのくらい増えるでしょうか。今後、米国株は年4.5%程度の成長と仮定します。昨今必要な老後資金として話題になった、2000万円を目指すとしましょう。

たぱぞう「お金が増える 米国株超楽ちん投資術」(KADOKAWA)

積立期間が20年なら、月々5万4529円を積み立てれば2000万円を用意することができます。積立期間が10年しかなくても、毎月13万6000円を積み立てれば達成できます。目標額を3000万円にするとどうなるでしょう。積立期間が20年なら、月々8万2000円です。

20年で月々5万4529円という数字は、奇しくも非課税枠である「つみたてNISA」と「iDeCo」を組み合わせて積み立てられる額に近似します。2000万円なら達成できる、3000万円もいけるかも、と思う方も多いのではないでしょうか。ETFや投資信託で十分に資産形成ができる、というわけです。

仕事をしながら個別銘柄に投資するのはなかなか大変です。それが楽しめる人は別ですが、そうでない方は、ETFや投資信託で手のかからない投資をコツコツとすればいいですね。

米国株であれば、それで十分なリターンが期待できます。目標額を達成するために、毎月いくら積み立てればいいか、利回りによってどう変わるか、インターネットで簡単に試算できます。「金融庁 資産運用シミュレーション」などで検索できるほか、証券会社のサイトなどにもあります。投資のモチベーションが上がるので、試してみるとよいでしょう。

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