「個別株」と「インデックス投資」のどちらを選ぶべきか
米国株の魅力や、投資信託やETFで十分リターンが期待できること、時間分散、資産分散でリスクを低減した方がいいことなどをお話ししてきました。ここからは、米国株投資について、より具体的に述べていきます。
まずは、「個別株」がいいか投資信託やETFに投資する「インデックス投資」がいいかについて考えてみます。
個別銘柄のメリットは、大きく値上がりする銘柄に適切に投資をすれば、効率的にお金を増やせることです。しかし、銘柄選びには、ある程度は知識や情報が必要ですし、株価の推移をチェックするなどの手間もかかります。
残念ながら誰にでもセンスがあるわけではなく、銘柄選びや売買のタイミングを誤ってしまうこともあります。なにより、インデックスよりも値動きが上にも下にも大きい、つまりばらつきが大きいのが特徴です。リスクが大きいというわけですね。
対して投資信託のメリットは誰にでも簡単に取り組みやすいこと、です。
米国株市場は厳しい基準で運営されているため、利益が出せる力のある銘柄が集まっています。米国株市場でも、旬を過ぎた銘柄や、ある時期、利益が出せない銘柄もあります。利益が出せない銘柄を拾ってしまうと、リターンが得られない可能性があるのは当然ですね。難しいのは、上昇する銘柄と下落する銘柄をズバリ見抜けないということです。
インデックス投資なら分散投資に最適
インデックス投資とは特定の国、特定の市場など、あるテーマに沿ったほとんどすべての銘柄をまとめてパッケージで買うことになります。つまり、個人ではなかなか難しい、多くの銘柄分散を図った買い方が簡単にできるというわけです。これは、金融テクノロジーの恩恵の一つと言って良いでしょう。
銘柄の分散を図れば、投資のリスクはより抑えられますが、個人で管理できる銘柄には限りがあり、せいぜい10から20銘柄くらいでしょう。それが、投資信託やETFならば、何百、あるいは何千という銘柄に一気に投資できるのです。
もちろん、業績の良くない銘柄が入っていれば多少、足を引っ張られることもあります。そのため、業績の良い上昇銘柄のみを集めた個別株群よりもパフォーマンスは落ちます。しかし、その上昇銘柄を見抜くのが至難の業なのです。