投資信託は、1本買うだけで分散投資が可能で、しかも少ない資金から購入できるので、「初心者に最も適した金融商品」といわれています。でも、「買ったはいいけど、このままでいいの!?」と頭を悩ませている人も多いでしょう。そこで、投信を保有している5人のポートフォリオをプロが診断。基本的なことからちょっとハイレベルな知識まで、徹底解説してもらいました。

※5人の女性はいずれも会社員で、年収500万~800万円。月の収支は黒字。保有投信のタイプのみ記載しているが、中桐さんは実際に購入している商品をチェックしている。

保有投信が値下がり。すぐに売ったほうがいい?

Aさん 39歳・独身
総資産●1200万円(投資信託400万円、預貯金600万円、国債100万円、貯蓄性保険100万円)
イラスト=添田あき、以下すべて同じ

まず登場するAさんは、4本の投資信託(投信、ファンド)を約400万円で購入。資産を効率的に増やしたいと考えている。選んだ商品は金融機関の窓口ですすめられたり、雑誌に載っていて興味を持ったりしたもの。すぐ使わない余裕資金なので「気長に保有して大きく増えれば」と思っていたが、2018年に保有投信の一部の基準価額が下落。19年になっても成績は思わしくなく、不安を覚えるようになった。