新NISAは2026年に3年目を迎える。全世界株や全米株のインデックス投資が人気だが、今後どんなことに注意すべきか。ファイナンシャルプランナーの内田英子さんは「投資の基本は長く継続することだ。だが、なんとなくオルカンを買っている人は“リスクの見通し”が甘い可能性がある」という――。
見出しに踊る「新NISA」の文字
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相場環境が変化している

そろそろ年末年始。長期の休みに入って落ちついている今は、お金周りの見直しに絶好のタイミングです。

2025年をふりかえると、ものの値上がりを実感した方も多いのではないでしょうか。一方で、NISAを始めた方の中には、投資による資産の増加を実感している人もいらっしゃるでしょうか。

ここでお尋ねです。そのNISAの商品、「増えているのだからこのまま買い続ければいい」と思っていないでしょうか。

キホンのキで恐縮ですが、投資をする際に重要なことは“長く継続できること”です。長期投資なら、体制を整えればあとはほったらかしが基本です。ただ、もし今の状態がリスク許容度を超えてしまっていては、今後相場が荒れたときに“ほったらかしにできない事態”に陥ってしまう可能性があります。

足元は日経平均が急落や急騰を繰り返すなど大きな動きも目立ちます。また、日銀も利上げに踏み切りました。そして、アメリカ経済は依然としてしつこいインフレが続き、今後の動向に目が離せない状態です。株式相場の上昇気流に乗って、投資額を増やした方もそうでない方も。2026年・新NISA3年目の準備をいまのうちに始めておきましょう。

直近のオルカンは“できすぎ”だった

日本証券業協会の「新NISA開始後の利用動向に関する調査(2024年・令和6年)」によると、つみたて投資枠の利用者の約4割が全世界の株式に投資する投資信託、いわゆる”オルカン”を購入していることが読み取れます。ちなみに何に投資しているのか「わからない・不明」と答えた人は約22%と、割と多いことも驚きです。

年間購入額でみると、ほとんどの年代でボリュームゾーンは「年間20万~40万円未満」ですが、50代と60代では様子が変わります。50代・60代で最も多いのは年上限である120万円で、60代では2割を超えています。実際、筆者のもとに相談にこられたお客様の中でも、シニア層となると上限まで拠出されている方は珍しくなく、肌感覚と相違はありません。

一方で、直近の運用環境はできすぎの様相です。“オルカン”の平均リターン・リスクの水準(配当込み・円ベース)は過去10年では年間14%。これに対し、直近5年では20%を超えています。非常に高い水準で推移してきているのです(図表1参照・執筆時の12月18日時点で確認したデータ)。

【図表】オルカンの過去の平均リターン・リスクの水準・2025年11月末時点 配当込み、円ベース
MSCI ACWI Index FactSheet、Morningstar Global Markets FactSheet、各ファンドのリスク・リターンデータを参考に筆者作成