血筋だけで次世代のリーダーに見込まれた人間の悲劇
ただ、日朝の社会状況と経済・文化水準を比較した場合、進次郎氏の発言の空虚さが際立つ印象だ。
北朝鮮において最高指導者は国家の象徴でもあり、初代である金日成主席の時代からその「お言葉」が国のすべての指針として取り扱われる。それによって国威発揚を図っている部分が大きく、先進国からは凡庸に聞こえても、発展途上で鎖国状態の北朝鮮国内の文化水準にはマッチしているとも考えられる。
一方で、進次郎氏の発言は先進国の閣僚としてはあまりにお粗末な印象だ。いずれも、血筋だけで次世代のリーダーとして祭り上げられてしまった人間の悲劇というところか。
似たような境遇にある進次郎氏と正恩氏。2人の政治家としての今後を、注視したいところである。