女性受験者が事前に回答準備すべき質問

2018年の東京医大の騒動を経て、2019年の医大受験では女性学生合格率の大幅アップが報告されている。とはいえ、現状、女性医師がフルタイムで働く環境の整備ができたとはいえない。そこで、受験する医学部の所在地が「親の出身地であり、将来医者になった頃には、定年後の親に家事育児をバックアップしてもらえる」といった内容のアピールは効き目があるかもしれない。

面接時の質問では「地域枠で入学した後、一般枠出身の恋人ができて、その彼に『結婚して東京で暮らそう』と言われたらどうする?」のような意地悪な内容も含まれるので、あらかじめ自分なりの回答を準備しておきたい。

地方医大地域枠→地方病院で馬車馬のように働いて経験値高める

先日、東京都内の有名病院へ出向する機会があった。約800床の病院に約400人もの医師が在籍していた。正直に言えば、他の病院なら1人で間に合う仕事を、「4~5人でチンタラやっている」「こんなヌルい環境で若手医師の成長は望めない」という印象を抱かざるをえなかった。

新専門医制度が続く限り、医師の一極集中は続くだろう。東京都内の病院は、概して給料は安めだがワークライフバランスは良好な職場が多い。一方、北関東~東北あたりに行けば同レベルの患者数を5分の1ぐらいの医師の数で対処するケースも少なくない。そういう意味で勤務はキツいが、メリットもある。若手医師であってもバンバン手術執刀を任されるチャンスに恵まれるので、経験値が高まり、早い成長を期待できる。

写真=iStock.com/faustasyan
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2019年10月から、人気テレビドラマの「ドクターX」シーズン6の放映が予定されている。米倉涼子が演じる主人公の外科医・大門未知子は「キューバの野戦病院で馬車馬のように働いて驚異的な成長を遂げた」という設定になっている。

若手医師が高いスキルを獲得するキャリアパスとして、「地方医大地域枠→医師不足の地方病院で馬車馬のように働く」は、案外、悪くない選択肢だと思う。

「ウチはビンボーだし、東大理IIIや東京医科歯科大なんてムリ」と諦める前に、地方医大や地域枠を検討してはいかがだろうか。

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