気が散って「すぐゲームしてしまう問題」をどうすべきか

【場所づくり編】
▼何回片づけても、元通りに……。どうしたらいい?

子供部屋の中を大きく三つに分けてしまいましょう。まずは勉強をするための勉強ゾーン、寝るための睡眠ゾーン、遊びゾーンです。勉強ゾーンには教材類、睡眠ゾーンにはパジャマと目覚ましのみ、遊びゾーンにはマンガやゲームしか置かないようにして、各ゾーンから他のゾーンへの持ち出しは禁止しましょう。こうするだけで、ゾーンを越えて物が持ち込まれたことが、散らかったということだと、わかりやすくなります。

また、各ゾーンの中でも片づける際に物の定位置を決めてしまいましょう。大事なのは、本人に決めさせるということ。邪魔だろうと親が片づけていては、本人に“そろそろ片づけよう”“後でまとめて大掃除は嫌だな”といった危機意識が生まれません。

普段から散らからない工夫として、ゲームを終えたら充電器に置く、マンガを読んだら本棚に戻す、というように、一つずつの行動を完結させる動作を一緒に親がやってみせると行動が変わりやすいです。

▼帰宅後すぐに宿題をやらせるには?

子供に帰宅後すぐに宿題をさせたいのであれば、外から帰ってきて、玄関から勉強机までの動線を一緒に確認してみましょう。その間のリビングにお菓子やゲーム、マンガといった誘惑になるものがあれば、お子さんと相談し、目に触れない場所に片づけてしまいましょう。

誘惑を目にせずに勉強机にたどり着けたら、そのまま宿題に取り掛かるのは難しいことではありません。

写真=iStock.com/RichLegg
※写真はイメージです

また、夏休みは生活リズムが不規則になりがちなので、ベッド周りもチェックしてください。マンガや携帯ゲーム機などをベッドに持ち込むようになると、脳はダラダラ遊ぶ場所と認識してしまい、入眠が遅くなったり、眠りが浅くなったりしてしまいます。ベッドに行くと自然と眠くなる、じっくりと睡眠ができるという状態にするために、マンガなどの持ち込みは禁止して、脳にベッドは寝るための場所と覚えさせましょう。

▼子供が勉強に集中できない。どこを見直すべき?

人間は何かに集中しようとしても、視界に気になる物が入ってきてしまうと、途端に集中力が途切れてしまいます。お子さんの勉強スペースの周りを見渡してみてください。ゲームやおもちゃなど遊び道具が視界に入りませんか? 目から入ってくる誘惑の情報を振り切るのは、子供にとって大きなストレスです。

また、勉強机に教材を複数置くのも避けてほしいですね。目の前にある教材以外に、次はこれもやるのかと精神的な負担になり、集中力を下げる一因になります。

机にやるべきことを付箋で貼ったり、机の上のビニール製のシートの下にプリントを挟んでおくのも、余計な情報が脳に入ってくることになるので、避けたほうが望ましいですね。必要なテキストや教材だけを出して、いまやっている勉強のみに集中できる環境にしてください。また、脳に“勉強机は勉強をする場所”と覚えこませるためにも、休憩をとったり、マンガを読んだりする際には、机から離れさせるようにしてください。

(文=池田 純子)
関連記事
子供を必ず算数嫌いにする"NGな教え方"
悠仁様も通った国立小学校に受かる子の親
偏差値30台の子を難関中に合格させた凄母の技
ゲームを取り上げても不登校が治らない訳
学校が恐れる"わが子ファースト親"の異常行動