「適切な問い」を見つける

ポイント(4)の「質問」は傾聴とセットのようなものです。相手の話に真剣に耳を傾けていると、おのずと疑問や質問が生じてきます。

問題について適切な問いかけをすることは、答えを見つけて解決することよりも大切です。不適切な問いかけをしてしまうと、解決につながらなくなったり、解決が困難になってしまったり、解決できたとしても満足な結果を得られなくなったりしてしまいます。適切な問いさえ見つけられれば、答えを見つけることはさほど難しくありません。

対話を振り返って内省する

とはいえ、やみくもに対話するだけでは、学びがありません。深く学んで成長するためには、ポイント(5)の「内省」が鍵となります。内省とは、前提から疑い、自分自身の考え方ややり方について深くかえりみて吟味すること、すなわち、振り返りです。

振り返りというと、過去のことばかりを見る後ろ向きのような感じもしますが、実は未来をよくしていくために過去を活かそうとして実践を見直す前向きな取り組みです。対話と内省を繰り返すのです。

以上の5つのポイントを意識してオープンダイアローグを実践すれば、ビジネスは劇的に変化するでしょう。

(写真=iStock.com)
関連記事
東大祝辞の核心「日本は世界一冷たい国」
なぜ織田信長は部下に次々と裏切られたか
世の中に男と女がいる「意外すぎる理由」
日本がここまで子供嫌いの国になった理由
"ゴーン対特捜"泥仕合で損するのは検察だ