生きていても負担にならず死亡した場合に手厚い、が理想

とはいえ、保険は基本的にほとんどの人が損をする「不利な賭け」であることは間違いない。

確率でいえばほぼ確実に損をする。統計的に考えれば保険は入らない事が正しい。これは「競馬や宝くじはほぼ確実に損をするからやらないほうがいい」という理屈と同じだ。統計を理解している人は(娯楽ではなく金儲けを目的とした)ギャンブルはやらない。あまりにばからしいからだ。しかし、運悪く万が一にぶつかってしまうとその影響は非常に大きい。だから最低限の保険に入るべき、ということになる。そしてその最低限は慎重に判断すべきだ。

したがって亡くなった場合はもちろんのこと、生きている場合の影響、つまり保険料の負担も考える必要がある。万が一に備えて日常生活が高い保険料で圧迫されるようでは本末転倒だ。

生きていても負担にならず死亡した場合に手厚い……この理想形が手厚い収入保障保険の一点買いで可能になる。

先ほど事例に挙げた生命保険はあくまで事例なのでこの保険にこだわる必要はない。普段の相談でも、近所の保険代理店で審査に通ったものに加入すればいいと伝えている。安いものを選べば保険料の違いは月額で数十円から数百円程度でほぼ同じ価格帯になる。

保険営業マンに「丸腰」で相談したら、どんどん売り込まれる

※写真はイメージです(写真=iStock.com/recep-bg)

なお、保険会社によって審査項目や審査基準は異なる。保障内容やつけられる特約(オプション)も異なる。このあたりは日々保険を販売している保険会社の営業マンや保険代理店が得意とするところだ(よっぽどひどい営業マンでなければ商品知識すらない、という人は少数派だろう)。こういった商品選択の面で営業マンを大いに活用すればいい。

営業マンの仕事はあくまで保険を売ることだ。保険に入るべきか? いくら入ればいいか? どれに入ればいいか? といったところまで丸ごと相談すれば、当然のことながら相手の売りたいものを売り込まれる。

たまに営業マン=客をだまして余計な保険を大量に売りつける人、と思い込んでいる人もいるが、それは極端だ。客をだまそうとする営業マンはむしろ少数だろう。営業マンをうまく使えるかどうかは、あくまでも客次第だと考えてほしい。

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