最大1億円の保障が保険料月7000円で済む仕組み

ポピュラーな生命保険は「10年以内に死亡したら3000万円貰える」といったように、一定期間内に死亡した場合にもらえる額が常に一定のものがある。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/powerofforever)

それに対して、「収入保障保険」はもらえる額が変動していく。例えば、現在30歳の男性が60歳までに死亡したら、死亡した時点から60歳になる予定の年まで毎月10万円の保険金がもらえる、という仕組みだ。もらえる保険金と年齢は加入者が選べる。

60歳まで毎月10万円の保険金をもらう設定にした場合。例えば、30歳の人が加入した途端に亡くなれば10万円×12カ月=年間120万円となる。それが60歳まで(30年間)だから、120万円×30年=3600万円だ。

加入して10年後の40歳で亡くなれば120万円×20年=2400万円、50歳で亡くなれば1200万円といった具合に、加入当初の3600万円を最大の額として、もらえる額がだんだん減っていく。仕組みとしてはさほど難しくはない

この場合の保険料はいくらになるか。上記のシミュレーション通り、30歳の男性が60歳まで毎月10万円の収入保障保険に加入した場合、保険料は毎月2670円となる(※)

※損保ジャパン日本興亜ひまわり生命・収入保障保険「リンククロス じぶんと家族のお守り」 特約は無し。執筆時点のシミュレーションを参照。

これを2倍の毎月20万円、最大で年間240万円×30年=7200万円の場合、保険料は5140円とほぼ2倍になる。

さらに3倍の毎月30万円、最大で年間360万円×30年=1億800万円の場合、保険料は7710円とこの場合もほぼ3倍になる。

健康な人やタバコを吸わない人なら大幅に割り引き

そして、これは「標準体」の保険料だ。保険に加入したことがある人ならば、一定の基準(体重や血圧など)を満たした健康な状態の人やタバコを吸わない人ならば大幅に割り引かれる保険があることもご存じだろう。両方の条件を満たした、非喫煙者健康体割引を受けた場合の保険料は、それぞれ以下の通りだ(条件はいずれも30歳の男性、契約期間は60歳までのケースで月払いの保険料)。

毎月10万円、最大3600万円→保険料1830円
毎月20万円、最大7200万円→保険料3460円
毎月30万円、最大1億800万円→保険料5190円

このように、おおむね3割引きとかなりリーズナブルだ。健康でタバコを吸わない人はそれだけ死ににくい、ということで安くなる。最大で1億円を超える額に加入しても、5000円程度で済んでしまう。

随分安いけどこれは若い人だからでは? と思った人に年齢だけ条件を変えて、35歳から65歳までの加入期間30年で計算した場合の保険料も掲載しておこう(保険料は標準体、非喫煙者健康体割引の順番)。

毎月10万円、最大3600万円→保険料3770円 2590円
毎月20万円、最大7200万円→保険料7340円 4980円
毎月30万円、最大1億800万円→保険料1万1010円 7470円

一般的に住宅を購入するタイミングは、30代半ばが多い。その際に最大で1億円を超える生命保険に加入しても支払う保険料は月1万円程度、割引が効けば7000円台で済む。7000円台でも多すぎる、という人は月の保障額を20万円や10万円へ減額すればいい。その場合は、支払う保険料も大幅に下がる。