被害に遭ったA君はいま、大学を休学し自宅療養中だ
前出のA君は親に消費者金融の返済をしてもらい、証券口座は解約。現在は大学を休学し、自宅療養中である。この被害状況を証言してくれたA君の母は筆者にこう語った。
「ウチの子と同じような被害に遭わないために、お子さんを持つ読者の皆さんに伝えてほしいです。『ウチの子に限って』は通用しないということを。親は子どもに『こういう詐欺がはやっている』『お金を払う価値、もしくは実体があるか、よくよく確認すべし』『本当の儲け話は他人には教えないもの』『世の中に楽して儲かる話は存在しない』『友達でもお金儲けをしようって話をしてきたら、迷わず距離を置け』ということを伝えるだけでも被害はかなり減ると思うのです……」
折しも、成年年齢が2022年4月から現行の20歳から18歳に引き下げられる。
人を信じるという、本来あるべきやさしい気持ちにつけ込む“詐欺”が横行していることは哀しい事実だが、親としては折に触れ、わが子に“世の中の罠”を伝えることが必要だ。
■国民生活センター消費者ホットライン(局番なしの188)または03-3446-1623(平日のみ)
受付時間 平日:10時~12時 13時~16時 土日祝:10時~16時(各地の窓口受付時間による)
■警察相談専門窓口(#9110)
受付時間 平日:午前8時30分~17時15分(各警察本部で異なる)
110番とは違い「事件性があるかどうかも分からない」という段階での相談が可能。
参考=国民生活センター「若者の消費者トラブルの現状」