リーダーとしての「覚悟」を決めた一軒家購入

最初の三軒茶屋に3年間住んだ後、桜新町にある賃貸のワンルームマンションに移りました。そこに住む間に結婚して、目黒区に一軒家を購入しました。当社が新築分譲した家です。入社6年目の28歳の頃でした。

当時はリーマンショックが起こる少し前。すでにサブプライムローン問題が深刻化し出した頃で、景気の雲行きが怪しかったので、家を買うのに絶好のタイミングではなかったでしょう。

しかし私は、すでにオープンハウス・ディベロップメントの代表でしたから、リーダーとして自分を鼓舞し、覚悟を決めるためにも思い切って買ったのです。潤沢な貯えがあったわけではなく、購入資金のほとんどはローンでした。

初めての持ち家の立地は、東横線の学芸大学駅から徒歩5分と近く、商店街が充実していて生活しやすい場所でした。渋谷のオフィスまでクルマで20分ほどと通勤の便もいい。またそれまであまり住んだことのない高台で、日当たりのよさも購入のポイントでした。

家は3階建て。1階がクルマ1台分の車庫とバスルーム、12畳の部屋、2階はワンフロアすべてがLDKです。3階には7畳くらいの部屋が2部屋あり、寝室に使っていました。

土地が80平米、建物の面積が全体で120平米ほど。土地は少し狭いけど、空間的な広がりを持たせ、立地がよいわりには価格も抑えた、当社の商品コンセプトに沿った物件です。間取りは妻と2人では広いと感じましたが、その後に子どもも生まれ、ちょうどいい広さになりました。17年5月に世田谷区の少し広い家に引っ越しましたが、会社の成長と、家族の成長をともに過ごした思い出深い住居です。

福岡良介(ふくおか・りょうすけ)
オープンハウス取締役常務執行役員
1978年、東京都生まれ。早稲田大学卒業後、2002年オープンハウス入社。06年オープンハウス・ディベロップメント代表取締役に就任。18年より現職を兼務。
 
(撮影=的野弘路 写真=iStock.com)
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