子どもの素質のどこを重視するかは、学校により異なる。まずは学校ごとに重視している要素を理解し、わが子に合った学校を選ぶことが大切だ。
では、そんななかで「面接」はどんな位置づけか。慶應義塾幼稚舎と慶應義塾横浜初等部、桐朋小学校と桐朋学園小学校などは面接がないが、多くの学校では面接がある。伸芽会教育研究所所長・飯田道郎氏は、「考査では調べきれない点を見る場」と定義する。
「同じような点数の子が横並びになった場合、学校はより自分たちの校風を理解したご家庭からお子さんを預かりたいと考えます。とはいえ5、6歳の幼児が将来の人生設計や家庭での生活を詳細に語ることはできません。だとすれば親から聞き出すしかない。つまり面接の場は、家庭での教育方針と、学校への理解度を知る場なのです」
大岡氏は「面接の質問には3つの柱があります。まず1つ目は親の人柄を見るための質問。これまでの生き方や教育において自負があるのは構わない。しかし同時に謙虚さや誠実さも持っているか。2つ目は、家族の輪。3つ目は、どれだけその学校に入りたいかという熱意です。学校によってどれを重視するか比重は違いますが、基本的にこの3点が見られます」と語る。
慶應義塾幼稚舎
・運動考査・絵画製作考査・行動観察
早稲田実業学校初等部
・ペーパー考査・個別考査・運動考査・絵画製作考査・行動観察・面接(親子)
立教小学校
・個別考査・運動考査・行動観察・面接(両親)
田園調布雙葉小学校
・ペーパー考査・個別考査・行動観察・面接(親子)
※ジャック幼児教育研究所調べ。2017年12月作成。翌年以降は考査内容が変更する可能性がある。