40歳以下の医師が遭遇した「コワい患者、ヤバい上司」
【医師に直撃質問その3】
モンスター患者やセクハラ、パワハラに遭遇するのか?
日に何十人もの患者を診ることもある医師。問題ありの患者に悩まされることも。モンスターペイシェント(患者)に遭遇した率は約6割に達した。例えば、こうした事例だ。
「睡眠剤を必要以上に要求してくる」(31歳、男性、内科)
「訴訟を起こして金をせびろうとする」(34歳、男性、整形外科)
「酔っ払った患者に殴られた」(33歳、男性、産婦人科)
「予約なのに待たされたと言って初診患者の親に襟元をつかまれてすごまれた」(39歳、男性、小児科)
「理不尽な言い分で入院費用を払わない」(33歳、男性、外科)
「上の医者の言うことしか聞かない。診察にならない」(37歳、女性、小児科)
「患者さんが亡くなった時、会ったことのない患者家族から何度も金銭を要求され恫喝を受けた」(40歳、男性、精神科)
また約35%が上司などからパワハラを受けた経験があるという。被害の内容は以下の通りだった。
「他の病院で働けなくすると言われた」(40歳、男性、内科)
「殴られた」(35歳、男性、泌尿器科)
「医局をやめたいと言ってもやめさせてくれない」(38歳、男性、整形外科)
「ありもしない男女関係の噂をまき散らされた」(32歳、女性、麻酔科)
「論文を書いたが理由なく投稿を反対された」(36歳、女性、形成外科)
「蹴られる。断れない仕事を押し付ける」(34歳、男性、整形外科)
「態度が気に入らないと手技、手法を私に教えるなと周りの医師に働きかける」(34歳、男性、皮膚科)
いずれも卑劣な行為だが、専門家はこう分析している。
「特に40代以上の医師は先輩から怒鳴られたり、時に嫌がらせのようなことをされたりしながら育ったので、自覚のないまま後輩に同じことをする可能性は高い。今も、命に関わる症状に直面することが多い外科系診療科にそうした体育会系カルチャーが強くあります」(中村氏)