「快の感情」が、湧くかどうか

一方の三浦氏は、集中特訓の期間に体験するプレッシャーや厳しさが、自分の成長に「快の感情」として繋がるかどうかがカギだと説く。

「英語を学ぶ本当の目的が明確であれば、英語を学ぶことに『快』の感情を持てるはず。そうなると『快』を求めて学ぶ習慣もつく。スクール選びの際にも、無料お試し授業などを受けてみて、『快』の感情が湧くかどうかは重要。『快の感情』として繋がっていれば、短期トレーニング後も、英語の力はしっかりと伸び続けます。逆に『苦の感情』がありながら、『何とか乗りきった』のでは、その後の習慣的な継続に繋がりにくくなります。動機が自己鍛錬のみで、特に差し迫ったニーズがない場合は特に重要」(三浦氏)

その意味では、「TOKKUN ENGLISH」(※取材時。現在のサービス名は「PROGRIT」)の受講者が記した「楽しく勉強できた」という実感(表参照)は意味がある。ちなみに、「快」の感情をアップさせるには、「『もう少しやりたい』といったところで勉強をやめるのがコツ」と三浦氏は言う。「最初のうちなら10分くらいでしょうか」(同)。

まずは毎日、1カ月続けることを重視すべきというのは古川氏。

「最初の1週間は1日15分でいい。勉強量をゼロから増やすことに専念し、2週目からは約30分と徐々に上げていく。1カ月もすれば習慣化し、体が自然に学習に向かうようになる。これならモチベーションがなくとも継続できる」(古川氏)

“やりっぱなし”では費用対効果は下がる一方だ。終了後の学習の習慣化を考慮に入れながら、プログラムを選択することが肝要だ。

古川武士
習慣化コンサルティング社長
関西大学卒業。日立製作所などを経て2006年独立。著書に『30日で人生を変える「続ける」習慣』ほか。
 

三浦 将
チームダイナミクス社長
英国立シェフィールド大学大学院修了。大手広告代理店等を経て現職。著書に『自分を変える習慣力』ほか。