わが家でもできる! イートン校流子育てのススメ
一方、日本に目を向けてみると、どうだろうか。
国のかじ取りをする霞が関や永田町からは、リーダーたちの残念なニュースばかりが聞こえてくる。日本に横たわるさまざまな問題から目を背け、自己保身と私利私欲に邁進しているように見える。
イートン校に比べると、日本のエリートにはノブレス・オブリージュという意識が決定的に欠けているように思えてならない。リーダーたちがこの体たらくでは、日本は“沈没”してしまうのではないか。こうした事態の悪化を防ぐ最大の鍵は、やはり教育だろう。
日英では教育の制度も成り立ちも異なるが、イートン校で「カール大帝(統治者)の立場」でものを考えて、と生徒に問いかけるように、日本の教育現場でも「あなたが首相や官僚のトップなら、どうする?」と問いかけてみてはどうだろう。また自宅ではわが子に「あなたが“偉い人”ならどうするか」と問いかけてみよう。そうすれば、子どもたちが国や地域社会のことを考えるきっかけになるのではないか。
子育てには大きなビジョンが必要だ。今回、イートン校の教育の一端に触れ、そのように感じた。