いい「運気」を持っている社員にチャンスを与える

──では、どのような人材に仕事を任せますか?

人を評価するとき、重視しているのは人間性です。結果を出すことも大切ですが、人間性が悪い人が結果を出していると、たいていはあとで問題が起きます。まずはごまかしをしないで正々堂々と仕事をすること。そうした人間性がベースにないと、大きな仕事は任せられません。

旅に出ればパワーアップする

もう1つ、注目しているのは、その人が持つ「運気」です。ビジネスでは運がとても重要。いい会社と付き合うと、こっちの売り上げも増えて運がよくなってきますが、それは個人も同じ。いい「気」を持っている人にチャンスを与えたほうが会社は伸びます。

その人が持っている気は、見ればわかります。子どもがじっとしていられなくて走り回るのは、気が充満しているから。大人でも明るく元気な印象を与える人のほうが、たいてい運気がよくて、いい仕事をします。

従業員数が増えるなか、1人あたり純利益も大幅に増やし、生産性がアップした。

──運気は自分で高めることもできますか?

エネルギーが出るように、栄養バランスに気をつけた食事をするとか、適度に運動することが大事です。漫然と仕事をしたり遊んだりするのではなく、夢を描いて活動すると、いい気を放つようになります。

今回の長期の海外出張で、私自身もパワーアップして帰ってくるつもりです。普段ルーティンワークに追われていると新しい発想が生まれにくいのですが、海外に出ることで異文化との出合いが刺激になって創造力が育まれます。

これまで何度も世界の旅に出かけていますが、毎回違う発見があるので、今回も楽しみです。前回の長期海外出張のときは、スマホがまだ登場していませんでした。でも、いまはスマホでその場で街の情報が取れたり、ホテルの予約ができます。アフリカのフランス旧統治国に行ったときはフランス語を話せなくて苦労しましたが、いまは翻訳機があってコミュニケーションも取りやすい。新しいテクノロジーのおかげで、刺激に満ちた旅になると期待しています。