進次郎氏の「自粛」で得するのは安倍氏だけ
進次郎氏の動きが止まることで政治はどう動くか。先に触れたように進次郎氏は、安倍氏と石破氏による事実上の一騎打ちとなりそうな自民党総裁選のキーマンだ。しかし、進次郎氏は総裁選への関与を限定的にするとの情報がある。
「週刊文春」(7月26日号)は、8月に親しい議員らとインド訪問を検討中だと報じている。各候補の出馬表明が予想される時期に日本を離れるということは、9月の総裁選に巻き込まれるのを嫌ったとみられてもしかたがない。
7月23日発売の朝刊各紙が報じた世論調査の「次の総裁にふさわしい人物」でも安倍氏と1位を争っている進次郎氏が沈黙するようになれば、安倍氏の優位はゆるがなくなる。
父親・純一郎氏が安倍政権批判を強めたことで、息子の動きが止まり、結果として安倍氏の1強体制が強化される。そういう皮肉な展開になりかねない。