「一見さんお断り」の古き伝統を守り、人々の羨望の的であり続ける、京都のお茶屋。一流の男たちの素の姿を熟知する花柳界の女の、やさしくも厳しい眼差しに学ぶ。

お酌する徳利の角度で、お酒の量がわかるんです

生まれも育ちも京都五花街の1つ、祇園甲部。お茶屋「京屋」を今も切り盛りするてる子さん。80歳超とは到底思えぬ明快な受け答えと声の張り。祇園の女将、さすがの貫禄である。

――花柳界の方は、どうやって礼儀作法を身につけていくのですか。