変われない50代に、未来はない

【IT】そういう上司に限って最後は部下に責任を押しつける(笑)。また、職場の人間関係や感情にまつわるトラブルに関与しないで逃げまくる上司もいる。こっちからすれば「あなたはリストラから逃げ切れないよ」と言ってやりたい(笑)。

【医療】じつは2017年、数百人を希望退職でリストラした。会社としてはビジネスモデルの転換に匹敵するような新規事業に着手しようとしたが、挑戦意欲を持たせるために意識啓発の研修会を何度行っても動こうとしない。50歳の社員に今さら教育しても今までのやり方を変えようとしないことがつくづくわかった。それでいて非管理職でも残業代込みで年収1000万円近くもらっている。退職割増金として給与の40カ月分を上乗せして辞めてもらった。

【IT】気持ちはわかる。今は景気がいいのでうちの子会社のリストラでもそのくらいの割増金を支払った。アウトプレースメント(再就職支援)会社と契約して「その後の面倒見」付きだ。会社が新しいことにチャレンジしようとしているのに、ついてこられなければ逆に抵抗勢力になりかねないし、仕方がないと思う。

【医療】もちろん40代後半以降の社員で残ってがんばりたい人にはチャンスを与えた。一方で数百人を切りながら、外資系出身者など数百人を新たに採用しているが、ビジネスのためには必要なこと。今後は人事制度も実力主義を強化したものに変えるし、これまでの社員にはゼロから出直すつもりで働いてもらいたいと願っている。

【サービス】会社に必要とされるには50歳からでも遅くはない。学習意欲を持って新しい分野に挑戦しスキルを磨くことだ。余人をもって代えがたいスキルや経験があれば、定年後も会社に必要とされることは間違いない。

【IT】仮にリストラされても今の経済環境なら待遇を気にしなければ再就職することができるだろう。50歳で年収1000万円もらっていた人が600万円に下がっても悲劇じゃない。あるいは中小企業に転職し、60歳以降も働くことを見越して自分の経験とスキルを活かせる仕事であれば400万円でも悪くないのではないか。奥さんが働いて300万円稼げば2人で700万円になる。十分に老後も生き抜いていけると思う。

(写真=iStock.com)
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