鎌倉自宅葬儀社の企画書

ここで紹介するのは、2016年1月に馬場氏がカヤックCEO・柳澤氏に提示したプレゼンテーション資料をベースにした企画書だ。その後に決まった「鎌倉自宅葬儀社」の社名やロゴを加えただけで、ほぼそのままの形のものが残っている。

モノトーンを基調にしたカラーリングで、グラフや数値、写真などはあまり盛り込んでいない。食事中の1時間という限られた条件下で、頭のなかにある構想がストレートに伝わることを最優先したシンプルなつくりが特徴だ。それゆえにキーワードが目立つ。後に同社のコンセプトとして掲げる「最後の思い出も、家でつくる。」という意図。それがシンプルに伝わればいいと賭けた。

馬場氏がカヤックに着目した理由のひとつに鎌倉を本拠地としているところもあったそうだ。「鎌倉周辺は持ち家率が8割に達していて、他の地域より抜きんでて高いです。そして、土地の愛着も強い。私の考える自宅葬を展開するには最適な場所だと思いました」と話す。企画書でも持ち家率に触れているが、口頭ではあえて触れなかったという。しかしその狙いが伝わったことは、プレゼンテーション直後に柳澤氏が「“鎌倉”自宅葬儀社」の社名を提示してきたことからもうかがえる。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

■鎌倉自宅葬儀社 https://kamakura-jitakusou.com/

 

関連記事
日本で一番「ありがとう」と言われる葬儀社を目指す
相続・贈与・お墓――ひと目でわかる各種手続き工程表
葬祭会館が増加傾向、駅近やロードサイドに次々進出中
iPhoneで写真をデジタル化する「Omoidori」
「遺言書」――嫌がる老親に書いてもらうには