日本のベンチャーは国内市場しか見ていない
なぜグローバルを目指すのか?
2月27日、4YFNのソラコムが提供するセッション会場で、オープンニングピッチが始まった。登壇したのは、ヨーロッパ支社代表の Parag Mittal氏だ。彼が「Challenge in the internet of things」をテーマに話しだす。最後に彼はソラコムのヨーロッパサービス開始を宣言した。
Parag Mittalは、昨年のMWCの4YFNの会場で、玉川自ら名刺交換をし、その後スカウトした人物だという。
「ヨーロッパ進出を勉強するために、昨年初めてMWCに来て感化されました。本会場は、巨人の会社ばかり。我々にふさわしいのは、ベンチャー中心の4YFNでした。投資家やパートナー探しもこちらのほうが関心が熱いですからね」
「外国ではグローバル展開が基本だというのに、日本のベンチャーは日本国内の市場しかみていない場合が多い。僕は世界を目指します」
先行してきたベンチャーの楽天、グリー、DeNA、クックパッドも、世界進出は撤退を繰り返したり、大幅な縮小を図ってきている。好調というのは、オークションサービスの「メルカリ」くらいだろう。
久々にチャレンジングな日本のベンチャーが誕生した。もはや「出る杭は打たれる」という時代ではない。日本再建のために、若いベンチャーが必要であり、協力を注ぐ体制がいまこそ必要ではないだろうか?
(文中敬称略)
日本IBM基礎研究所を経て、2010年にアマゾンデータサービスジャパンにエバンジェリストとして入社、AWS日本市場の立ち上げをトップとして牽引。2015年3月、株式会社ソラコムを創業。IoT通信プラットフォーム「SORACOM」を展開、IoTに不可欠な通信を柔軟かつセキュアに提供し、「通信の民主化」を目指すという。