▼「褒める」「叱る」の4つの段階
例:挨拶をしない部下を叱る場合
【事実】――「いま君は挨拶をしないまま席に着いたね」
【周囲への影響】――「君がそうしていると、周りにも悪い影響を与えるし、君の後輩は挨拶をしなくてもいいと思うようになってしまうよ」
【上司の感情】――「私はとても残念だった」
POINT【相手への尊重】――「この件に関して、君はどう思っているか、聞かせてほしい」
▼部下への指示は「Why」から始める
例:電話を取らない部下を叱る場合
【×】
上司:「新人の役割だから、すぐに電話を取れ!」
部下:「(電話取りのような雑務は、私のやるべき業務じゃないのに……)」
上司:「ぶつくさ言うな!」
【○】
上司:「君には、早く成長してもらいたい」(Why=なぜ)
「電話を取り次ぐことで、取引関係など会社の全体像が見渡せるようになる」(How=どのようにして)
「だから、できるだけ電話を取ってほしい」(What=何を)
部下:「わかりました!」
1965年生まれ。大学卒業後、IT系ベンチャー企業に入社。28歳で独立。2007年シンガポールに拠点を移し、アジアを中心に企業研修などを行う。『怒らない技術』『だから、部下がついてこない!』など著書多数。