“失速メイジ”払拭期す
もちろん、規律だけでチームは強くなるわけではあるまい。地道なフィットネスやフィジカル強化、日ごろのハードワーク(猛練習)があったからである。
選手個々の能力はまったく悪くない。隆盛時代、明大はシーズンが深まると、加速度的にチーム力が高まった。なのに最近の明大といえば、シーズンの深まりとともにチーム力の伸びが弱まっていた。
「“失速メイジ”と言われていることを払拭したい」と、丹羽監督は自嘲気味に言うのである。
「ことしは違います。失速メイジ、これじゃない。前進メイジです。“前へ”の精神です」
紫紺と白のジャージーの明大が、19季ぶりの大学日本一を目指す。今季のスローガンは『リバイブ(復活する)』である。
前へ――。