永井孝尚氏からのアドバイス
ビジネスパーソンの仕事のほとんどは、知的作業だ。時間を使えばよいものができるとは限らない。であるならば、知的作業のアウトプットを1番出しやすい時間にそういった仕事をやってしまうのがもっとも効率がよいのだ。
私は朝9時の会議資料は朝7時からつくり始める。夜の疲れた頭で1時間、2時間使ってアウトプットしようとしても、ろくなものにはならない。夜の間は、頭の中を整理するだけに留めておく。そして翌朝に15分でアウトプットしたものが、夜間の低品質なアウトプットを凌駕するのだ。1日働いて疲労した頭にさらにムチ打って働くのと、朝起きた真っさらな頭で仕事をするのと、どちらがよいか、ということだ。
効率よく仕事ができれば定時退社でき、その分、自分のために使える時間が増える。私も朝時間を活用するようになってから家族と夕食をとることができるようになった。朝から晩まで仕事中心だった生活に変化が起こるのだ。
※図版は永井孝尚氏の話をもとに編集部作成。
1971年生まれ。東洋経済新報社記者を経て、コンデナスト・ジャパンへ。「GQ」の編集者としてビジネス記事を担当。著書に『やはり、肉好きな男は出世する』。
1984年、日本IBM入社。2013年、独立。多摩大学大学院・客員教授。著書に『100円のコーラを1000円で売る方法 1~3』『残業3時間を朝30分で片づける仕事術』。